ぶち破れ!オレがヤル

約3年前、矢野燿大氏は久しぶりに阪神タイガースのユニフォームを着ることになりました。それに合わせて後援会を立ち上げ、事務局を当社デミックで預かることになりました。これをきっかけに本格的なお付き合いが始まりました。矢野燿大という男を紹介するとしたら、シャイで謙虚、読書家で勉強好き、ストイックに筋トレする努力家、内に秘めた闘志がヤバイ、ファンサービス日本一などの言葉が挙げられるでしょうか。ゆっくりですが、じっくり、彼と関わり、人柄に触れ、いつしか私にとって彼との交流は至福の時間となりました。

 

昨年、後援会で矢野監督就任祝いを開催し、会の終わりに締めの挨拶をさせていただきました。「本日は後援会を立ち上げてから一番嬉しい日となりました。懇親会中、真ん中の席からまわりをぐるりと見てみると、皆さんの喜ぶ顔がたくさんありました。そして、何よりも矢野監督自身の楽しそうな顔がそこにはありました。宴のど真ん中でその光景を見れたことに感謝しかありません。矢野さんが監督になるという突然の出来事に皆さん驚かれたと思います。予想できましたか?私は初夏ぐらいに、近未来必ず監督になると確信していました。監督就任の予感は矢野さんのマインドの変化によって気づきました。さすがに今年、金本監督の元、1軍ヘッドコーチを受諾した後にこのようなことが起こるとは予測できませんでした。しかし、金本監督の辞任のニュースが流れた瞬間に、次の監督は矢野さんがなると直感しました。新聞では岡田さんや掛布さんなどと書き立てられていましたが、近い人には矢野監督だと断言していました。矢野さんは最初の2年、金本監督の元、バッテリーコーチをしていました。2年目のシーズン終了後、矢野さんより『後援会を解散して欲しい』と申し出がありました。私が『なぜですか?』と問うと『申し訳ない、気を使うから』返ってきました。私は『私たちは矢野さん、あなたが好きだからやっています。一切気を使わなくていい。好きな野球を全力で楽しんでください』というと『甘えさせてもらいます』と。その後、二軍監督へ就任しました。矢野さんは昔から二軍監督がしたいと言っていました。この二軍監督というポジションが彼の運命を切り開くことになりました。一軍と違い二軍はのびのびと野球のできる環境があり、矢野さん自身の野球理論を試すことができました。トレーニング法、選手育成法、起用法など、本人の勉強好きも相まって彼は凄いスピードで進化・成長していきました。特に選手との関わり方やコミュニケーションの取り方は心理学をはじめとするたくさんの本を読み、それを取り入れました。時々開く会食時には、監督と経営者という役割の違いはあるものの人材起用や育成、成功する考え方などについて、いつも議論を戦わせていました。『この人経営の世界でも成功するわ』と感じることが度々ありました。二軍監督のポジションは気遣いができる謙虚な男を、内に秘めた闘志を表に現すことができる男に変えました。進化を遂げた二軍タイガースは当たり前ですが、ウエスタンリーグ優勝・盗塁記録更新・イースタン覇者ジャイアンツを破り日本一となりました。金本監督退団により一軍監督へと導かれました。まさにマインドを変えることにより人生を変えた一年となりました。運が良かったという方もいますが、運とはその人が歩いたプロセスによるところが大きいと思います。近くで見ていた私に言わせると監督就任も必然だったように感じています。結びに、矢野監督は素晴らしい男です。きっとやってくれると思います。しかし、長いペナントレースです。勝つばかりではなく負けこむことありますし、苦しい時もあると思います。そんな時にこそ皆さんの大きな声援が必要です。是非とも今後ますますの応援をお願いして、締めの挨拶といたします。」

 

人は誰でもそれぞれ長所があるにも関わらず、人生がうまくいくとは限りません。長所に気づいていないのか、それとも、それを活かす術を知らないのか。そうだとしたら、実にもったいないことです。自分のことも知らないのに、他のことを理解できる訳がありません。己を知らない人間が大成する道理がないということです。人生をより良きものにするためには、自己を知ることが必然だと思います。己を知れば、自分が他の人より秀でている部分に気づきます。それを活かすために自分に足りないこと、身につけなければいけないことを正しく認識できます。そうやって自分の課題が理解できたら、それを補い克服するための方法論を必死に考える。その繰り返しにこそ人生の妙味があるのだと思います。内に秘めたる闘志、負けん気が人一倍あるにもかかわらず、印象はシャイで謙虚。選手時代から本来の自分を表現することが苦手だったのかもしれません。二軍監督で開眼した、選手の意識の解放すなわち、己の意識の解放。今年の阪神タイガースのキャチフレーズ「ぶち破れ!オレがヤル」これこそが選手一人一人がマインドやメンタルを変えることで、自分自身の壁をぶち破れ、そんなメッセージが込められているように思います。昨年、マインドを変えることにより、大きなものを掴み取りました。しかし、私の知る矢野燿大は、まだまだこんなものじゃない。次の目標である優勝監督という称号を引っさげて、さらなる高みへと導かれていくように思います。今後ますますの矢野燿大への声援を宜しくお願いします。

 

 

 

2019/04/01