根っこ

仮想通貨の値上がりにより億り人(億万長者)となった後輩経営者に会う機会がありました。互いに忙しいので久しぶりの再会でした。冗談で、億り人になる情報をなぜ教えてくれなかったのかと尋ねると、彼は「増富社長にも何度か仮想通貨を買うように進めましたよ」とのこと。その時、私は「そんな夢のような話は信じられない。汗水垂らして働け」と、事もあろうに説教したようです。「なぜもっと強く勧めなかったのか」とまたもや説教することになってしまいました。億り人となった彼のライフスタイルは以前と比べ大きく変わりました。特に大きく変化したのは、自分自身の運気を上げるために、世界中のパワースポットや訪れたり、日本各地の有名な神社・仏閣へ参拝したりしていることでした。彼らの発想は自分自身の運気やパワーを上げることができれば、すべてを手に入れることができるという理論です。運気やパワーが上がると魂のステージが上がり、全てを上から見下ろすことができるのだと。人生の問題や悩みが解決する、事業を成功させ豊かな人生を手にいれる、家族をはじめ自分の周りにいる人を幸せにする、そんなことが当たり前に解決できる力を得られるようになるといいます。またそのような行動習慣の中で予知能力者や霊的能力者との出会いがあり、進むべき道に迷った時には、そんな先生方に相談しているとのことでした。私はその話に食いつきました。

 
私自身この3年間を振り返ってみると、「人生で最高の3年」という占い本を信じて、あれこれ事業投資を繰り返しましたが、あまり大した結果が得られなかったというのが実情でした。なぜ結果が出ないのか、何がうまくいかないのか、こんなことを聞いてみたくて、ある先生を紹介していただき相談に行く機会を得ました。その先生がいるのは誰もが知っている高級ホテルの一室でした。価格は普通の占いの5倍~10倍で、誰もが知っている政治家も定期的に相談も受けているようです。先生は淡々と私に質問してきます。最初は私の両親や祖父母について、次に父方と母方の家系のこと。母親の兄弟について聞かれ答えると「お母さんとお母さんの妹との間に男の兄弟がいたはずです」と、私が生まれる少し前に他界した母の弟のことを言い当てられ、先生の話に引き込まれていきました。家系の特徴を一通り教えていただいた後に、今後の私の人生をよくするためにやるべきことを教えていただきました。強く心に響いたのは「今生きているあなたの人生は多くのご先祖様に守られている」ということでした。「自分を守ってくれているご先祖様に対して感謝の気持ちがありますか」との質問に、何も答えられなくて反省しました。また、お墓のこと、仏壇のこと、宗派のこと、守護神のことなども詳しく教えていただき、まさに生かされていることが自分自身の中で腑に落ちました。改めて今後の人生を考えるきっかけとなりました。

 
そして先生に幾つか質問させていただきました。「60歳を前にして同世代は事業継承や終活を考える人が多くいるのに、まだ私は今からが本番で、夢の入り口辺りをウロウロしています。また、私の日常は多くのビジネスを抱えて、日本全国から世界へとステージを移そうとしています。益々、忙しくなり時間のない日々を過ごしています。そんな時間の余裕のない自分の人生が、果たしてこれでいいのだろうかとよく考えてしまいます。先生いかがですか」先生の答えは「増富さん、人は必ず使命を持って生まれてきます。使命は人それぞれ違います。増富さんの人生は事業欲旺盛で多くの事業を手がけることができます。それは凄く幸せなことなのです。そして、これを止めようと思っても止まりません。あなたはきっと死ぬ瞬間まで動いているんでしょうね。今やっている事業、これからやろうと考えている事業はきっと多くの人々、ひょっとしたら日本の国に役立つことかもしれません。そんな使命を帯びていることを自覚して、どうせ止められないんだから思い切ってやったらどうですか。そして、素晴らしい人生を歩ませていただいていることをご先祖様に感謝してくださいね」とお答えいただき、今年するべきことが明確になりました。

 
「父と母で2人 父と母の両親で4人 そのまた両親で8人 こうしてかぞえてゆくと10代前で1,024人 20代前では―? なんと100万人を越すんです 過去無量のいのちのバトンを受けついで いまここに 自分の番を生きている それが あなたのいのちです それがわたしの いのちです」(相田みつを『自分の番 いのちのバトン』)過去100万人の先祖の一人でも欠けたら私の命は存在しません。また、逆に自分自身の命は未来へと繋ぐ大事な命です。どんな容姿、どんな性格、人格や人間性までもご先祖様の贈り物だったのです。自分の持っているもの全ては過去から受け継いでいます。60歳を前にして、時間の大切さをしみじみと感じるようになりました。明日の命をも知れない人生の儚さを知りました。今日を今この一瞬一瞬を大切にして生きていきたいと願います。

 
しかし、大切なことは地に足つけて、感謝の心を忘れず、笑って楽しく人生を生きることだと思います。

2018/08/01