赤サンゴ

ここ数か月、日本の領海内である小笠原諸島での中国漁船による「赤サンゴ」の密漁が問題化しています。なぜこんな犯罪が起こるのか。なぜ日本の警察や海上保安庁が動かないのか、疑問に感じたので調べてみました。中国人はもともと赤色が好きで、国旗も赤、赤色の宝石は人気があります。中国政府は赤サンゴの絶滅を恐れて、中国領内でのサンゴ漁を禁止し、それにより、価格が10倍以上に跳ね上がりました。そして現在、中国経済は毎年10%前後の物価上昇をしています。そんな中、新興富裕層は資産をお金から価値ある現物資産に変換しようとしています。代表的な現物資産といえば「金」ですが、金は世界相場があり、投資目的としてはあまり旨味がありません。しかし、赤サンゴは数年で10倍以上に値上がりをしているので、投資に最適なものとなりました。赤サンゴ漁は中国でも日本でも禁止ですが、中国での罰則が懲役刑なのに対し、日本は1,000万以下の罰金刑です。しかし、1回の密漁でうまくいけば1億円稼げるとのこと。捕まっても罰金刑でうまくいけば1億円稼げます。リスクよりメリットがはるかに大きいから、2,000㎞の海を越えて小笠原諸島まで密漁しにやってくるというのが実情です。
初め小規模だった密漁も、日本が動かない状況だったので、200隻を超えるような大船団になっています。普通密漁船は国籍、船名を隠しますが、最近は船名も隠さず堂々と密漁していて、空からのテレビカメラの取材には笑顔すら浮かべている有様です。大挙して押し寄せてきている密漁船に、小笠原諸島の島民は恐ろしさを感じているようです。もし乗組員が漁民ではなく、武装民兵だったら…。島民の安心・安全を守ることができるのでしょうか。動けない日本、動かない日本、情けない日本、そんな胸中なのは私だけでしょうか。

 
武装民兵が小笠原諸島に上陸してきたと想定すると、総理大臣は自衛隊に「防衛出動」が出せるのでしょうか。「防衛出動」とは自衛隊法76条に次のように規定されています。「内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態に際して、我が国を防衛するため必要あると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる」。ただしこれは、国会の承認を得なければならないことに加え「組織的かつ計画的な武力攻撃」であると認められた場合だけです。日本には世界に誇る平和憲法があると言われていますが、その憲法は、敗戦後アメリカ主導で作られたものです。平和憲法があるから日本では戦争が起きなかったのか、アメリカの核の傘の下にあったから戦争が起こらなかったのかはわかりません。戦後70年、世界の状況が変化する中、私たち日本人は今一度「平和」や「憲法」「未来」、そして何よりも大切な「日本という国」について考えてみる必要があるように思います。

 

 

 

2015/03/01