韓流

コロナになり早2年半が過ぎ、私自身の生活習慣も大きく変わりました。一番大きな変化は毎晩、Netflixで韓流ドラマを観るようになったことです。最近のものから、数年前のものまで数多く鑑賞しました。なぜこんなに夢中になるのか、日本のドラマとは映像の美しさ、脚本の面白さ、俳優の演技力など全くクオリティが違うように感じます。あるテレビ局のアナウンサー曰く、日本のドラマ1話にかかる予算は2000万円~4000万円に対して、韓国は1話1億2000万円~1億4000万円と、1本あたり1億円も差があるそうです。そして、その1億円は政府の補助金で賄われているとのことです。ではなぜ韓国のエンタメ業界はこのような進化をしたのかを紐解いてみました。

エンタメ業界の進化は1997年韓国を襲ったアジア通貨危機が大きく関わっています。(アジア各国の通貨は米ドルと連動していた)特に円高となった日本から賃金水準の安い各国へ製造業のシフトが起こります。この間アジアは経済発展を続けましたが、1995年、米国はドル安政策をドル高政策へ急転換した結果、アジア通貨高となり、輸出は激減し経済成長の先行きが不安視されました。これを商機と見たヘッジファンドのタイバーツ空売りをきっかけに海外資本はタイから資本を引き上げバーツ通貨安に陥りました。同様の問題を抱えていたマレーシア、シンガポール、インドネシア、韓国にも通貨困難が広がり、この結果急激に高くなったドルに対し、各国の対外債務は急激に広がりました。特に影響の大きかった韓国はデフォルト寸前でたが、IMFの緊急融資を受け救済されました。

その後、IMFの厳しい監視下に置かれることになり、韓国政府は金融改革と財閥改革に取り組んだ結果、様々な問題の解決に寄与しました。金融改革においては、巨額の不良債権を抱えた銀行を中心に経営基盤の健全化と業界再編のための改革が行われました。その特徴としては、①大規模な再編による集約化 ②外資の出資比率の上昇 ③米国型のコーポレートガバナンスの採用が挙げられます。アジアの通貨基金発生後から2001年末までに、韓国政府は銀行の抱える不良債権の処理及び自己資本の拡充による体力の回復のために、GDP比30%上る155・3兆ウォンの公的資金を投入しました。このような巨額の財政出動ができたことに驚きます。また、基準をもうけ、その基準を満たしていない銀行は他行に合併されることになり、政府主導による迅速な整理・統廃合が大きく寄与し、銀行業界の集約化が進みました。銀行は3年間で33行から19行に減り、総合金融会社(ノンバンク)は30社から2社へ。大企業の財布代わりになっていた総合金融会社は容赦なく潰し、V字回復を果たしました。結果、経済は2極化し、1億総中流から格差社会が出来上がったと言われています。1998年に就任した金大中大統領は、財閥がアジア通貨基金の発生の主因とみなし、「ビック・ディール」と言われる構造改革が断行しました。財閥企業に対して①過剰債務の解消 ②過剰多角化の解消による選択と集中 ③コーポレートガバナンスの強化。この改革により財閥は車なら現代、電化製品はサムスンとLGといった具合に、財閥の多角化をやめさせて選択と集中させて、業種を絞らせました。結果、世界で通用する企業が出来上がりました。その後、2001年にはIMFからの借り入れを完済しました。

金大中大統領は「文化大統領宣言」を発し、韓国エンタメをコンテンツとして世界に輸出することで、経済を回していく国策をスタートさせます。同時にIT改革も始まり、高速インターネットなどが取り入れられ、スマホ所有率も世界一だと言われていています。日本へは「冬のソナタ」、中国へは「チャングムの誓い」、最近はNetflixから世界へ韓国コンテンツを輸出しています。そして、エンターテーメント界への支援は今現在も続いています。

私の観たNetflixの韓流を紹介しますと、ジャンルが幾つかありますが、大きく分けて、①歴史(王様)もの②財閥もの③北朝鮮もの④職業もの⑤復讐ものがあります。①歴史(王様)もので、オススメは「太陽を抱く月」「王になった男」「恋慕」「花郎」「ミスター・サンシャイン」「私の国」「ザ・キング:永遠の君主」②財閥ものでオススメは「SKYキャッスル」「キム秘書はいったい、なぜ?」「相続者たち」③北朝鮮もののオススメは「愛の不時着」、一択。④⑤職業ものと復讐ものは重なることが多いのですが、オススメは、「ヴィンチェンツォ」「補佐官」「被告人」「サバイバー:60日間の大統領」「無法弁護士~最高のパートナー~」「モンスター~その愛と復讐~」

夜な夜な、楽しく鑑賞していますが、難点は視力が落ちることです。何事もほどほどにしないとですね。

2022/10/01