Column / 社長コラム 社長コラム

2016.05.01

ホリエモン

ホリエモンこと堀江貴文氏(元ライブドアCEO)は、プロ野球買収やテレビ局買収で一世を風靡し一時は時代の寵児のごとくもてはやされました。しかし、粉飾決算問題で凋落し刑務所へ収監された経験もありました。ジェットコースターのような人生を経験した彼が、ある大学の卒業生への贈った言葉に感銘を受けたので紹介します。

「これまでレールの上をただ走ってきた人生は卒業と共に終えることになります。就職活動して、同じ会社に定年まで勤めて、その間家族を持って、家を建てて。皆さんはいわゆる普通の生活を送っていくと思っていたかもしれない。しかし、そんな未来はおそらくごく一部の人しか歩めないと思います。インターネット、スマートフォン、そういったものが社会の仕組みを大きく変えようとしているからです。皆さんが知らないうちに、世界中の凄い人、頭の良い人達は新しい技術を開発して勝手に世の中を変えています。まず、その事実に気づいてください。今までは会社の上司やマスメディアの言うことに従っていたら良かったですが、権威が当たり前では無い時代になります。

 世界はインターネットが作り出したグローバル化によってどんどん変化しています。日本は戦後何十年も高度経済成長で世界第2位の経済大国になりました。僕より上の世代じゃないと、日本が貧しかったことは知らないと思います。しかし、日本が豊かな時代も終わりました。先日、札幌でタイ式マッサージを受けました。90分¥5,000でした。この前タイへ行ってマッサージを受けたら、90分チップ込みで¥2,500でした。日本とバンコクの代金はたった2倍の差しかありません。現状でこれです。バンコクの高額所得者は完全に日本のホワイトカラーの年収を超えています。そんな、富裕層の人達がゴロゴロいます。1人¥50,000の寿司屋が毎晩満席です。そして、そんな時代に突入している事実を踏まえ危機感を持っている人が日本の政財界にもいない。グローバル化とはそういうことです。

インフラの整っていない途上国でも、携帯電話の基地局ができ、中国製10,000円以下の携帯電話がバラまかれます。今まで、発展できなかった国の人達でもインターネットで世界最高峰の知に触れることができます。そんな世界中の人達がライバルとなる土俵の上に立って生きていかねばなりません。当たり前ですが、努力をしないと取り残されてしまう厳しい世界が待ち受けています。就職できて一生安泰だと思っている会社はおそらくどこかで潰れたり、吸収合併されたりすると思います。それを前提に生きてください。

これから日本はどうなるのでしょうか?年金はもらえるのでしょうか?いくら準備したって、50年後のことなんてわからない。10年前に歩きスマホしながらツイッターやLINEをやってる未来を想像できましたか。僕もできなかった。だから未来のことを考えることは意味がない。今を集中して生きる。今を楽しむ。長期計画なんて関係ない。これから生きていく上で大事なことは『未来を怖れず、過去に執着せず、今を生きろ』。」

 運命は人の力や知恵ではどうにもならないこともあるように思います。どうにもならないものは潔く天に任せれば良いと心がけています。運を天に任せたらやるべきことを実直にただひたすら正しい道を歩くことが大事です。自分自身が納得し満足のできる人生を歩んでいくことが大事なことだとわかってきました。どうなるかわからない未来を考えるより、今を精一杯生きることが大切ですね。


2016年5月


2016/05/01