Column / 社長コラム 社長コラム

2023.11.01

経営改革・小さな変化

 最近、いろいろな場面で「小さな変化」を感じます。
YouTuber が稼げなくなったという話を聞いたことありませんか?
理由は芸能人がYouTubeの世界へ参入してきて競争が激化してきたこと。
広告が他の媒体へ移り、広告利用収入が減ったこと。
それに伴い、YouTubeの世界では最大手であったU U U Mが10億の赤字へと転落し、フリークアウトHDに買収されました。
日曜劇場『V I V A N T 』を観たことがありますか?
このドラマは日本の制作費・通常1話につき3千万円に対して、1億円かけて制作しているようです。
ちなみに韓国ドラマの大作は1話につき1億円以上かけていて『V I V A N T 』と同じぐらいの予算だと思います。
また、韓国ドラマの大作には国の補助金が導入され、国を挙げてエンターテイメントを盛り上げ、国策として世界へ出て行ってます。
最近、流行りのNetflix は年間制作費2兆円とのことです。
話はそれましたが、日本もやっと韓国のように勝負する作品、勝負しない作品を制作段階から分けて、メリハリが大事だと悟りました。
2つの例にあるように、「小さな変化」を感じる時は、壁にぶち当たった時、変わらなくちゃいけない時、変化の理由を学んでいる時だと思います。
その先には必ずと言っていいほど「大きな波」が起こります。
「大きな波」によって、ライフスタイルが変化したり、時代の変化が伴います。
時代が変わるということは、そこにチャンスが生まれる、逆に時代に取り残されると衰退を余儀なくされます。
 少しコロナを総括します。2020年、コロナ禍を乗り切るために3つのテーマを定めました。
①なるべくお金を借リる
②固定経費の削減
③IT化へ大きく舵をきる
3つのテーマ、特に①②を進めていくと会社の資金状況は新たな事業を展開できるほど潤沢になりました。
というのも、牛乳宅配事業はコロナ禍において、人と会ってはダメ、動いてはダメ、といった売上の維持もままならないような状況でした。
ならば、コロナ禍は近い将来必ずくるであろうビジネスモデルの変換へ向けての準備期間であると決め、いろいろな事業に取みました。
コロナ禍2021年10月〜2022年10月の1年間で、寿司屋をはじめ飲食店を5店舗、食パン専門店、スイーツ店、買取専門店2店舗など都合9店舗の新規事業をスタートさせました。
牛乳宅配でデリバリーをさせて頂いているお客様へ合わせて、寿司・弁当の宅配、訪問買い取り、などもできるイメー
ジをして実験しました。
 現在2勝5敗2分と言ったところでしょうか。
どんな事業も簡単ではないことを思い知らされました。
2023年の後半は新規事業の中から採算の合わない事業を整理整頓して、黒字事業だけを残す
段取りをしています。
多くの失敗をしましたが、コロナ禍の前向きになれない時期に、多くのことにチャレンジできた経験は大きな財産となりました。
これで懲りたかと思いきや、2023年はいくつかの新規事業にチャレンジしています。
こちらは、なぜかどれも順調に推移しています。
不思議なものですね。
 コロナ禍、たくさんのチャレンジをしましたが、中々当たりくじは出ませんでした。
失敗を検証すると、事業が時代に合っていない、人間関係の行き違い、雇用の獲得、販促方法など難しい問題が浮き彫
りになります。
逆に時代に合っている、人の雇用ができる、販促が上手くいく、この場合は当たりくじとなるように思います。
コロナ禍で多くのチャレンジをしたからこそ、学べたことです。
 始めた当初は、全く赤字だった寿司屋が少し黒字となりました。
スタート時点では、料理人同士の喧嘩、雇用の難航、接客スタッフの教育時間の捻出が困難、私自身が飲食事業を経営した経験が少ない、など赤字の理由はたくさんありました。
しかし、オープンから1年後、試行錯誤し私自身も店へ足を運び、多くの時間を費やしても、なかなか変わらなかった状況に「小さな変化」が起こり始めました。
その変化の大きな要因は「人」でした。
その「人」との出会いにより、料理人が揃いだし安定してきました。
調理場の人が揃い出すと接客スタッフも揃いだし、接客のレベルも向上していったように思います。
コロナ禍での慣れない新規事業での大きな学びは「私がカリスマになってはならない」という事でした。
自分自身で全てを作り上げたという自負がある牛乳宅配事業では譲れなかったかもしれませんが、今回の慣れない寿司屋だからこその学びでした。