本田健③

先月号の続きです。本田健氏の提言などを参考にして、コロナ禍にやるべきことを3つ決めて実行しました。先月号の①固定費・人件費を大幅削減して身軽になっておく

に続いて、

 

②借りられるだけお金は借りておく

付き合いのある銀行に借り入れを申し込むと、ほぼ前向きに貸してくれました。日頃の何倍もの銀行と借り入れの話をすることで、銀行と話をする基本が身についたように思います。最初に「数字」、特に売り上げ、人件費、粗利益などの実績を報告します。次に現況と今後の事業計画、トピックス、他行の融資状況などを報告します。最後に「良いことも悪いことも報告する」のが原則ですが、「悪いことは先に、良いことは後に話す」ようにします。実は逆になりがちですが、最後に聞いた話の方が印象に残りやすいので、基本は悪い話を先に話すように心がけています。結果、どの銀行もコロナ支援という時期もあって好意的に貸付が決まり、気がつくと通常の借入額の2倍の借入額となっていました。返済期間も通常の五年から十年に伸ばし、三年間の元金返済猶予もあり、三年は借り入れをしなくても良い状況となりました。コロナ以前は常に借り入れを考えながら経営をしていましたが、資金の余裕ができると長期的に経営を考えることができ、同時に借り入れに対する考え方も変わりました。借り入れは悪でなるべく借りない、金利はなるべく安く、返済は短期にと思い込んでいました。しかし、今回の借り入れで私の中のリミッターが外れると同時に、パラダイムの変換も起き、金利が少々高くても返済期間は長く、借りられるだけ借りる資金繰りを学びました。キャッシュは会社の生命線ですが、必要以上にお金を貯めておくのは意味がありません。大事なお金だからこそ「貯める」のではなく「回す」ことが正解だと考えるようになりました。私はその資金を有形資産(不動産・海外投資・金融投資・新規事業・M&A資金)に分散投資をして運用したいと考えています。

 

③デジタル化へ大きく舵を切る

デジタル化を進めていくこと、それはどういうことなのかを考えてみました。自社の顧客管理ソフトをアップデートさせて効率を上げ、情報を活用する・自社の販売手法をデジタル化する・自社でECサイトやソフトを開発できるようになる・他社の要望に応じたソフトを開発する等、一言でデジタル化といっても多種多様な方向性があり、何から手をつければいいのか思い悩みました。結局は一歩ずつということで、社内にデジタルチームをつくり、プロからWebサイトやECサイトの作り方を教えてもらうことに。次に、自社ECサイトから商品を販売してみて、そのサイトを育てる。考えてみると、このデジタル化社会に、今からデジタル化をスタートして、デジタル企業のようになるのは、夢のまた夢のような話だと思います。では、どうしたらいいのか。自社でデジタル化を構築できないのなら、デジタル企業を買収、もしくはデジタル企業と手を組む、なども考えましたが、予算面・時間面で遠すぎるように思います。これでは先行しているデジタル企業には追いつけないのは必然です。他に良い方法はないのかを、あれこれ考えていると、嘘のような話ですが発展途上の海外デジタル企業への投資の話が舞い込んできました。その会社へ投資をしてリターンを得ると言うのは当たり前の話ですが、その会社が開発したソフトやアプリを自社で活用する・自社で必要なソフトの製作を依頼する・その企業の開発したソフトを日本企業向けに翻訳や微調整をして販売する等、考えています。また、未来は日本企業の依頼に応じたWebサイトやソフト開発の窓口となるなど、いろいろ構想が膨らみ考えているだけでワクワクしてきました。デジタル化をきっかけにデジタル企業になる。そんな目標があっても楽しいんじゃないのかと思います。

コロナ緊急事態宣言から半年以上が過ぎました。5月中旬、緊急事態宣言は解除されましたが、自粛活動は経済に大きな打撃を与えました。現在は政府の助成金・補助金、銀行のコロナ対策支援貸付により、多くの企業は資金も潤沢だと思います。日経平均株価もなぜか高いですが(十月十一日現在)、アメリカの大統領選挙が終わるとどうなるかわかりません。経済の実態はリーマンショック以上の大不況になると経済の専門家は口々に言います。私の生活も出張中心の生活から、リモートミーティング中心の生活となりました。この生活はいくらでも仕事ができ、時間的な効率・経費的な効率ひいては経営効率を著しく良くしました。もう元へは戻れません。「仕事は人生をかけてやる遊び」この言葉通り毎日夢中で遊んでおりますが、リモートとなり効率が上がり、ついついやりすぎてしまうので、少しゆっくりとしたペースにしなければと考えています。その理由は私の問題ではなく、私の周りにいるスタッフがもたないからです。社長のパワーやエネルギーは周りにいるスタッフとは比較にならないぐらい強いことが、今回のコロナを通してわかりました。何事もほどほどに、周りにいる人への気遣いを忘れず、楽しく遊びたいと思います。

2020/12/01