Column 社長コラム
日本覚醒
海外へよく出掛けるようになり、日本と海外の国々の違いを感じることが多々あります。日本人の素晴らしい点は、誠実、素直、約束や時間を守る、義理と人情などを重んじるところだと思います。日本人は基本「こんなことをしたら相手が困る」「こんなことをしたら相手はどう思うだろうか」と相手のことを気遣います。しかし、外国人は「自分がどうしたいか」この考えに基づいて行動する人が主流だと思います。どちらが良い、悪いという話ではなく、世界には様々な価値観や考え方があり、日本人の当たり前は、むしろ世界では当たり前のことは少なく、珍しいことだと認識しておく必要が有ります。そして、一昔前の海外では日本人のビジネスマンや若者が目立っていましたが、最近はどこへ行っても中国・韓国のビジネスマンや若者達の勢いを感じます。彼らの海外にかける思いは日本のビジネスマンや若者とは比較になりません。原則ルールは無用、あるとすれば弱肉強食、白か黒か、勝つか負けるか、やるかやられるか。そして未来は、中国や韓国だけではなく、多くの発展途上国が世界へ出てくるでしょう。このような環境下で、次世代人たちは日本という国を背負い戦い、生き抜かなくてはなりません。海外の考え方を知った上で、したたかさや多少のずるさも必要なのではないでしょうか。
海外に出てみよう。横並びで「個」は育たない、「個」を育てたければとにかく海外に出ることだと思います。何でもない自分、ちっぽけな自分を全身で感じて、そこから自分で立つ。個を成長させるホップ・ステップ・ジャンプがあるとするならば、ホップ「自立する」、ステップ「自信(個として)をつかむ」、ジャンプ「自由(本当の意味での)を手にする」ではないでしょうか。
バブル崩壊、政治の停滞、中国の台頭、失われた20年を経て、尚も傾き続ける日本。2030年、団塊の世代が80歳を超え、団塊ジュニアが60代に差し掛るときまでに大きな変化がなければ、日本の未来は暗雲立ち込め、もっと悲惨な状況が待ち受けているように思います。近い未来、今ある職業の40%は消えて無くなると言われています。Amazon(アマゾン)に潰された本屋、UBER(ウーバー)の出現により消えていったタクシー、やがて自動運転になりロボットタクシーになるでしょう。職業は「永遠に続く時代」から「寿命がある時代」へと変化しました。今後ますます変わりゆくスピードは速くなると思います。未来は勝手に来ています。走るコースも乗り物も大きく変わるでしょう。何が必要になり、何が不必要になるのか?どの職業がなくなり、何が職業となるのか?一つ一つ整理し、対応しなければなりません。日本の未来に憂いを感じているのは私だけでしょうか。現状を自覚し、発奮しなければ、この窮地を乗り越えることはできません。だから声を大にして言いたい。どこに向かい、何を目指すのか。ここで変わらず、いつ変わるのか。ここで動かず、いつ動くのか。ここで立ち上がらず、いつ立ち上がるのか。日本という国の未来を自分のことのように案じています。歳のせいかもしれませんね。
2018/01/01