Column 社長コラム
スティーブ・ジョブズ
アップル社の創業者、スティーブ・ジョブズ最後の言葉をフェイスブックで見つけました。死を目前にした成功者はこんなことを考えるのだと感慨深く読みました。皆様の生きかたの参考になれば幸いです。
「私はビジネスの世界で成功の頂点に君臨した。他の人の目には私の人生は成功の典型的な縮図に見えるだろう。しかし、仕事を除くと喜びの少ない人生だった。人生の終わりには、富など私の積み上げてきたものは、人生の単なる事実でしかない。病気でベッドに寝ていると、人生が走馬灯のように思い出される。私がずっとプライドを持っていたことや、富や名誉も迫る死を目前にして色あせていき、何の意味もなさなくなっている。この暗闇の中で生命維持装置のグリーンライトが点滅するのを見つめ機械的な音が聞こえてくる。神の域を感じる、死がだんだん近づいてくる…。今やっと理解したことがある。人生において十分にやっていけるだけの富を積み上げた後は、富とは関係のない他のことを追い求めたほうが良い。もっと大切な他のこと。それは人間関係や芸術や、または若い頃からの夢かもしれない。終わりを知らない富の追求は人を歪ませてしまう。私のようにね。神は誰しもの心の中に、富によってもたらされた幻想ではなく、愛を感じさせるための「感覚」というものを与えてくださった。私が勝ち得た富は死ぬ時に一緒に持っていけるものではない。私が持っていける物は、愛情に溢れた思い出だけだ。これこそが本当の豊かさであり、あなたとずっと一緒にいてくれる物、あなたの道を照らしてくれる物だ。愛とは何千マイルも超えて旅をする。人生に限界はない。行きたいところに行きなさい。望むところまで高峰を登りなさい。全てはあなたの心の中にある。全てはあなたの手の中にあるのだから。
物質的な物はなくなっても、また見つけられる。しかし、一つだけ無くなってしまっては再び見つけられない物がある。人生だよ。命だよ。手術室に入る時、その病人は、まだ読み終えていない本が一冊あったことに気付くんだ。『健康な人生を送る本』。あなたの人生がどのようなステージにあったとしても、誰もが人生の幕を閉じる日がやってくる。あなたの家族のために愛情を大切にしてください。あなたのパートナーのために、あなたの友人のために。そして、自分を丁寧に扱ってください。他の人を大切にしてください。」
ジョブズのように偉大な経営者でも死を目前にして、人生で大事なことは富の追求よりも愛だと。人生の終わりに残るものは集めたものではなく、与えたものなのだと考えさせられました。私自身のライフスタイルを見つめ直すと、楽しくて仕方のないビジネスを理由に、家族そっちのけにして、毎日愉快に全国を飛び回っているのが実情です。しかし、このような素晴らしい環境で人生を過ごせているのは、やはり家族の愛情や理解の賜物だと思えます。今、置かれている環境に感謝し、家族にもっと愛情を注ぐことを忘れずに生きていかなければ、人生は意味のないものになってしまうように思います。私たちは与えることにより与えられ、人に尽くすことにより生き続けることができる。ジョブズの死を目前にした言葉が大きな気づきとなりました。合掌
2016年6月
2016/06/01