Column / 社長コラム 社長コラム

2026.03.01

強い国、弱い国、そして日本は?vol.1

 2026年1月3日、アメリカ・トランプ大統領は電光石火のごとくベネズエラを攻撃して、マドゥロ大統領夫妻を逮捕拘束しアメリカへ連行しました。その後、1月5日にはニューヨークにて裁判を始めました。今回の武力行使については賛否両論ありますが、第二次世界大戦後ずっと戦争をしてきたアメリカの強さが際立ちました。世界へ目を向けると、ロシアとウクライナの戦争はまだ続いていますし、中国は南沙諸島、西沙諸島でベトナムやフィリピンとの現状を書き換え、台湾侵攻を今か今かと様子を窺っています。ここ数年、強い国が現状を書き換える動きが顕著になってきました。私自身は19世紀、20世紀前半に戻ったように感じています。一言で言えば世界は変わりつつある。力がものを言う時代へと突入してしまいました。リベラルの方々が国際法遵守、国連憲章に違反していると言っています。それはその通りで確かに非難されるべきことだと思います。しかし、現実を見なければなりません。国際法を守る、そのような時代は過ぎてしまったのではないでしょうか。アメリカ、中国、ロシアなど、大きな軍事力を持っている国が、その力で現状を変えようとしています。今後は強い国が国際法を遵守していないからといって、弱い国が理屈を通そうとするのは無理が生じるように思います。今、目の前で力による現状変更が起きています。この事実にどう対処すればよいかを常に考えておかねばなりません。
 日本は80年間憲法改正をしていません。憲法上、自衛隊にいろいろ制約をかけて、軍事と言うものを嫌い、平和と言えばことが済むような状況にしてきました。今回のベネズエラの事件を教訓とし、日本も大きく変わる必要があると考えます。このまま、この事実を放置していると、中国の影響下に置かれたり、日本の独自性を確立できないような国になってしまうように思います。なぜトランプ大統領はマドゥロ大統領を拘束し連行したのか?トランプには彼なりの理屈があります。その理屈が正しいか否かは横に置いて、その理屈の本質は何か、そのことが日本の国にとって、どう関わっていくのか。それが分かっていなければ、国際的に日本の立場が、外交が、経済が、後手後手になります。そうなると日本が国際的な競争力を失い不安定な状況を招きます。
 トランプによるベネズエラ攻撃の背後にある、1番大きな要素は中国の脅威だと考えます。2番目はアメリカに麻薬を送り込んでくること。3番目は石油。以前、アメリカの会社が採掘をしていた利権をベネズエラが国有化したことにより、トランプは「ベネズエラがアメリカの石油を盗んだ」といった旨の主張を展開。それ以降G7はマドゥロ大統領を認めず、政権ではなく、犯罪者の部類に位置しています。4番目はアメリカに近い西半球を守ること。これは中国、ロシアの影響力を排除することで、安全に国家を運営し、中国、ロシアがベネズエラで行う軍事的な脅威を排除する狙いがあります。この辺りのことは、どういうわけか日本の新聞やメディアは全然伝えないため全体像が分かりづらくなっています。これからはトランプの言葉と行動をしっかりと見ないといけない。トランプの考えや意図を見ていないと外交はできない。乱暴なことを言うから嫌だと言う人は多くいます。感じが悪いと思う人も多くいます。しかし、トランプの動きで日本の外交戦略を決めなければならないのが本筋です。1月23日衆議院解散、2月7日選挙と高市総理が大勝負に出ました。次号も引き続きこのテーマで書かせていただきます。