Column 社長コラム
リーダーシップとは
最近、経営についてよく考えます。その理由は、会社を経営する上で難しい課題が増えてきたからだと思います。振り返ると、起業した頃は、今のように考え込む事はなく、単純に会社の規模を大きくするために「どう動くか」これだけでした。考えずに動いただけなのに、売上も組織も順調に拡大する事ができました。この違いはどこにあるのでしょうね。昔と違い今は、営業エリアや組織の規模が広がって、経営者としての私の思いや考えが行き届きづらくなっている事に加え、加速する時代の変化に対応する必要があります。経営者の思いを組織の隅々まで届けて、なおかつ時代の流れにフィットする。そのためには、リーダーの育成が必須だと感じました。今回はリーダー育成についての専門家と話をさせていただく機会をつくりました。
その方との話は、目から鱗が落ちるような時間となりました。「リーダーシップの本質」は「誰かが誰かを動かすか」ではなく「誰かが誰かを助けられるか」だと。リーダーシップは上から支配することでも偉そうに命令することでもない。仲間を勝たせること、チームで結果を出すこと、これが全ての出発点だと。私は質問しました。「どうしたらリーダーシップを教えられますか?」「どうしたら部下がついてくるリーダーの育成ができますか?」すると、その方は私に問いました。「その前に考えてみて欲しいのですが、あなたはそのリーダーを勝たせた事がありますか?」実は管理がうまくいかない人には共通点がある。自分がやりたいことばかり考えて、相手をどう勝たせるかが抜けている。そして、具体的な力が足りていないと。
今まで、私はどうしたら組織長を良きリーダーに育成できるかを考えていましたが、実は社長である私自身にその育成スキルがなかったのではないかという疑問を持ち始めました。問題の根本を確認すると、
① 振り返る力がない→反省しない
② 目標を分解する力がない→曖昧な指示しか出せない
③ チームの状況を読む力がない→人がついてこない
④伝える力がない→誤解が生まれる
1〜4の問題提起をされて、「もし会社組織がこのような状況なら、本気で誰もついてこないと思いますよ」と。
もう1つ、「必要なのはテクニックで、そのテクニックを学ばなければならない。リーダーシップは才能ではない、スキルも必要」だと。その上で、3つのステップを教えていただきました。
①問題の正体を見抜く
混乱の根本を言語化してチームが動けない理由をはっきりさせる必要がある。
②目的で人を動かす
部下とのコミュニケーションはただの会話ではなく、共通の目的を握らせる交渉でもある。
③結果をとりにいく管理
1番大事なのは管理のための管理ではなく、結果を出すための管理。
・数字にこだわる
・期日にこだわる
・成果にこだわる
「今の時代、『ただちゃんとやってます』ってだけの人はすぐに淘汰されます。だからこそ『ちゃんと成果を出せる人』になる。これができるようになったとき、あなたは管理職から経営者の器になる。リーダーシップは感情じゃない。練習と構造で作れる『力』なんだ!」そう教えていただきました。この機会を得て、まず私自身がもう一度リーダーシップの本質を学び直す必要があると気づきました。良き出会いに感謝!