Column 社長コラム
やっちゃえ日産
「2種類の人間がいる。やりたいことをやっちゃう人と、やらない人。やりたいことやってきたこの人生。おかげで痛い目にもあってきた。散々恥もかいてきた。誰かの言うことを素直に聞いてりゃ、今よりずっと楽だったかもしれない。でもね、これだけは言える。やりたいことやっちゃう人生のほうが、間違いなく面白い。俺はこれからも、やっちゃうよ。あんたはどうする?」これは日産のテレビCMで矢沢永吉さんが、これまでの人生を振り返って生き方を伝えてくれている言葉です。「挑戦」と「成功」という言葉が脳裏に浮かびました。
考えてみると私も随分挑戦し失敗と挫折を味わいました。20代には自身の器不足から社員がいっぺんに辞めてしまい、死に物狂いで働くはめになりました。30代では阪神淡路大震災により神戸エリアは壊滅、全てがゼロとなりました。40代では新規事業が自身の事業計画の甘さゆえ、ことごとく失敗に終わりました。しかし、失敗や挫折を繰り返しても「上へ行く」という燃える想いは消えませんでした。それどころか、どうしてこんな結果になったのか?どうやったら改善できるのか?と自問自答しながら考え、悩み抜いて、失敗しても挫折しない答えを導き出せました。50代になった最近も経営を揺るがすような取引先の制度改革がありましたが、まったく大丈夫でした。そのうえ、そのおかげで経営を見直し、強い経営ができるようになりました。答えは、意外と簡単で心の受け止め方を変えただけなのです。起こるアクシデントに対して、全てを感謝し受け止め、楽しく改善する。日頃から前向きな言葉を口にして、ありがとう。感謝。うれしい。元気。楽しい。ツイてる。アクシデントを良き出来事のごとく受け取る。受け止め方が変わると結果も変わるようになりました。
私の友人にリース会社最大手の創業社長の息子がいます。友人はリース会社と関わらずに生きています。不思議に思い聞いたことがあります。「なぜ、リース会社と関係なく生きるのか?」友人は子供の頃から「リース会社は継がせないから、自分の好きな人生を生きなさい」と育てられたそうです。「なぜ、継がせたくないのかな?」と質問すると友人は「父親は自分が一から会社を興して楽しかったから、息子にもそうさせたいと思ったんじゃないかな」とのこと。その言葉通り友人は自分で介護系ビジネスを立ち上げました。起業まもなくの頃、笑い話のようですが、父親の経営するリース会社にコピー機のリースを申請したら断られたことがあったようです。父親に言えば訳無いことなのに自分の素性を隠して、アクシデントをバネにして努力したようです。一度だけ経営危機があり、父親に助力をお願いしたことがありました。「経営状況が悪いので、資金を貸して欲しい」。父親は「そんな経験はなかなかできるものじゃないから、経験のために潰したらどうだ」「潰せ、潰せ」と。息子の気持ちを知ってか、知らずか、息子の状況を楽しんでいました。でも最近その真意が理解できたようです。「仕事は楽しく。仕事が遊び、遊びが仕事。楽しんでいる人には、いくら努力してもかなわない。」と。
私も友人を見習い、もっともっと、やっちゃいます。やっちゃえ デミック!!
2015/12/01