Column 社長コラム
社長道場ver.2
前回のコラムでは、社長道場と称して社員と共に「ビジネスモデルの変革」に取り組んでいる様子を書きました。この改革にあたり、クリアしなければならない課題がいくつもあります。例えば「エリア責任者の育成」「理念の再構築や共有」など。これらの課題をクリアすることで「牛乳を届ける会社から、お困りごとを解決できる会社になる」「お客様に必要とされる会社になる」「お客様の未来の幸せに貢献できる会社になる」へと変化し、「ビジネスモデルの変革」を最終目的とした大きな流れができます。
日本の広域に広がる弊社店舗を全て変えるためには「トップダウンからボトムアップ」「理念の再構築&共有」が必要となってきます。
「理念の再構築&共有」が必要なのは、エリア責任者(各地域ごとの店舗を統括する管理職)や店舗社員の共通基準を作るためです。
それぞれの店舗ごとに問題点や課題も違います。全てを社長である私だけで判断できないことは明白です。デミック一丸となり、「お客様に必要とされる会社になる」を理念とし、そのためにどう考えて、どう動くのか?何をすれば良いのか?を自分たちで考える力をつけられるように、エリア責任者である管理職を社長道場にて育成しています。
そして、管理職も店舗社員も配達スタッフも、皆、共通した理念の元、「正しい、正しくない」の判断をできるようになれれば理想だと考えています。
続いて「トップダウンからボトムアップ」が必要な理由です。結論から言うと、社員に失敗する機会を与えて成長を促すためです。発言者不明の名言に次のようなものがあります。
「努力して結果が出ると自信になる。努力せず結果が出ないと後悔が残る。努力して結果が出ないとしても経験が残る。努力して、その日を迎えたのなら、何も残らないことはない」企業の成長とは、社員の成長。それは失敗の積み重ねでもあります。
大企業が前年比110%とか120%に対し、ベンチャー企業では2~3倍成長が当たり前です。それは一体なぜでしょうか。一つは年商規模が小さいために、前年を超えやすいということ。もう一つは社員一人ひとりが誰よりもがむしゃらになって仕事に取り組んでいるということ。もちろん経済動向や競合他社などの、外部環境による影響はありますが、基本的には社員の成長がダイレクトに企業の成長に繋がっているからだと思います。そして、企業の成長を決めるのは経営者である私自身の器や資質だと思います。私自身が成長し器を広げることができなければ、器以上の会社になることはありません。つまり、経営者として、社員をいかに成長させるかという力が試されているように思います。
ベンチャーにありがちなワンマン経営、経営者自身が最前線に立ち、あれもこれもやってしまう。姑のように全てに口出しをしてしまう。規模が小さいうちはそれで良いかもしれませんが、30人、50人、100人と社員が増えて行った場合、自分一人で管理するには限界がきて、通用しなります。さらに、社長がいないと何もできない組織になるでしょう。そこで任せることが重要になってきます。初めは失敗も多く社長がやった方がよい場面が幾度もあると思いますが、経営者は忍耐力を持って任せる。目先の収益を追わない。
任せないということは、社員の成長と会社の未来を奪うことになります。社員自身も自ら責任を持って、誰よりも失敗を経験することが必要です。
「任せて任せず」という言葉をパナソニック創業者・松下幸之助氏が残していますが、本当に深い意味が込められていると、実感できるようになりました。これからも社員みんなの成長を目指し、仕事を任せていきたいと思います。これまで以上に全身全霊をかけて社員育成に打ち込んでいきます。