Column 社長コラム
若さの秘訣
テレビでおばあちゃんが20年以上かけて作り上げたお花畑が紹介されました。北海道帯広の十勝平野に広がる紫竹ガーデンです。紫竹昭代さんは56歳の時、4歳年上の夫を亡くしました。その後数年、失意の日々を送っていましたが、泣き暮らしていては天国の夫も安心できないと一念発起し、18,000坪の農地を購入、観光農地「紫竹ガーデン」をオープンさせました。63歳から一本、一本愛情込めて植えられた木々や花々は大きく育ちました。それから20年以上が経った今では、日本国内だけでなく、台湾、シンガポール、韓国、香港などアジア各地から大勢観光客が訪れる北海道の一大観光名所となりました。御年88歳なった昭代おばあちゃんに健康の秘訣を聞くと、よく食べて、よく寝る、そして、わがままを言うことだそうです。
最近の「脳の研究」でわかったそうですが、「脳細胞は、死ぬまで増え続ける」とのこと。そして、「新しいことを体験する」と、脳は最も刺激されて、ググッと活性化していくのだそうです。逆に、「毎日毎日同じこと(それ自体が良い悪いではない)」を「面白くないなあ」とか「面倒くさいなあ」などと思いながら、過ごしていると大変です。同窓会で昔の友達に会った時に、「あんた、どうしたの?」と言われてしまうぐらい老けてしまいます。しかし、それは、その人の責任ではなく、環境の責任だというわけです。「老けていく」「脳が死んでいく」その最大の要因は、「変化」がなく、「感動(喜怒哀楽)」がない環境を、自分が作ってしまっているから、脳がどんどん老化してしまうのですね。そういえば思春期の頃、毎日が初めてのことの連続でワクワクすることばかりだったように思います。また、私の周りにいる年齢より若く見える人は、例外なく、常に新しいことにチャレンジし、何事にも「好奇心旺盛」で「感動」する人が多いような気がします。食べたことのないものを食べてみる。やったことのないことをやってみる。行ったことのない場所に行ってみる。話しかけたことのない人に話しかけてみる。何でもいいと思います。今日は何か「今までに自分のやったことのないこと」をやってみてはいかがですか。
私の敬愛する先輩お二人に「若さの秘訣は初めてのことをする」話をしました。すると、75歳の先輩は「オレは100年委員会・サンデー企画を作った。あと何年生きられるかを考えて生きるのは楽しくない。だから、自分で100歳まで生きるというゴールを決めた。そうすると、何年生きられるか、何年元気でいられるか、という考えが、まだ25年生きられる、何でもできる、という発想に転換されるんや。」と話されました。サンデー企画の意味を聞くと「毎日が日曜日だから」だそうです。また67歳の先輩は、「大往生の意味を知っとるか」と聞かれたので「教えてください」と尋ねると「90歳以上元気で生きることは当然。万が一寝込んでしまったら、3日以内に死んだらなあかん。そして、死ぬその日まで孫やひ孫が遊びに来たら、小遣いの2、3万も渡せる。そんな甲斐性が必要。そんな人のことを大往生と呼ぶんや」と話されました。逆に元気の秘訣を教わりました。
紫竹ガーデンを作られたおばあちゃんは成功するためにお花畑を始めたのではない。楽しみながら精魂込めてお花を植えていたら、綺麗なお花を見に来る人が増えていた。ケンタッキーの創設者であるカーネル・サンダーソンはFC展開を始めたのが65歳だったそうです。夢や成功を追いかけるのに年齢は関係ない、やる気×能力+楽しむことが必要なのかもしれませんね。
2015/10/01